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考察:IMAXレーザーGT/テクノロジー(1.43:1)用DCP [映画]

 IMAXレーザー/GTテクノロジー(以下、IMAXレーザーGT)のフルサイズ(1.43:1)DCPについて考察しました。

 IMAXデジタルやIMAXレーザー同様、IMAXレーザーGTのDCPも詳しい仕様は公表されていませんが、調べると下記の情報がありました。
 ・アスペクト比1.43:1のチップを搭載したデジタルプロジェクターは存在しない。
 ・IMAXレーザーGTは映像を垂直方向に伸長することで1.43:1アスペクト比が得られる。

 IMAXレーザーGT導入館が会場となったGSCA(Giant Screen Cinema Association)主催イベントでは、1.90:1を超えて1.43:1までのフルスクリーン素材については、正確なサイズに引き伸ばす為、垂直方向に24.8%スクイーズした映像を提出するようになっています。

AnamorphicPicture.jpg

 また、日本のIMAXレーザーGT館ではシネスコの「ブレードランナー ファイナル・カット」が上下に引き伸ばされて映写されたり、1.43:1の「Infinite Worlds」がフルサイズにならず縮小されたままといったトラブルもありました。

 以上を総合すると、IMAXレーザーGTではDCI規格の4K Full Container 4096x2160(1.90:1)を垂直方向に1.33倍引き伸ばすことで1.43:1での映写を可能にしているのではないかと推測されます。
 以下に図を示します。
 ※ファイルサイズ制限のため、各画像は50%縮小

4096×2160(1.90:1)
143squeeze.jpg
 ↓ 垂直方向1.33倍
4096×2872.8相当(1.43:1)
143full.jpg

 DCPの映像ファイルは複数のリールに分割されていますが、1.90:1/2.39:1と1.43:1が混在する映像の場合、本編中のシームレスな切り替えは困難と思われ、全編を通してスクイーズされた映像になっているのではないかと考えられます。その場合、元が1.90:1や2.39:1の映像は以下のようになります。

有効解像度4096×1624(2.52:1)
190squeeze.jpg
 ↓ 垂直方向1.33倍
有効解像度4096×2159.9相当(1.90:1)
190full.jpg

有効解像度4096×1290(3.18:1)
239squeeze.jpg
 ↓ 垂直方向1.33倍
有効解像度4096×1715.7相当(2.39:1)
239full.jpg

 以上の内容は個人の考察であり、IMAX社が公表した情報ではありません。

参考:
https://www.christiedigital.com/globalassets/help-center/whitepapers/documents/upping-our-game-improving-giant-screen-images.pdf(削除済)
https://www.christiedigital.com/globalassets/help-center/whitepapers/documents/christie-resolution-matters-whitepaper.pdf

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