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IMAXレーザーの3D方式 [映画]

 先月、109シネマズ川崎と109シネマズ名古屋に国内初のIMAXレーザーが導入されました。IMAX社から公表されていませんが、3D方式はIMAXデジタルやIMAXレーザー/GTテクノロジー(旧称:IMAX次世代レーザー)とは異なり、円偏光方式が採用されています。

IMAXレーザー3D用メガネ
IMAXwithLaser3D_Glasses.jpg

 従来のIMAXの3D方式は、IMAXデジタルが直線偏光方式、IMAXレーザー/GTテクノロジーが波長分割方式で、2台のプロジェクターで左目用、右目用の映像をそれぞれ投影していました。
 IMAXレーザー3Dでは1台のプロジェクターで左目用、右目用の映像を投影します。円偏光方式を採用したことで、IMAXデジタルでの頭を傾けるとクロストークが発生するという欠点が解消されています。

 IMAXレーザー3D鑑賞の際、試しに同じ円偏光方式であるRealDの3Dメガネを使用してみましたが、正常な3D映像にはなりませんでした。
 これは、IMAXレーザーとRealDでは直線偏光の吸収軸及び円偏光の回転方向が異なるからだと思われます。
 この推測が正しいかどうか映画館で確かめたいところですが、現在上映中の3D作品は「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」のみで既に複数回鑑賞済みの為、円偏光方式の3DディスプレイRDT233WX-3D(BK)で検証してみました。

 各3Dメガネをかけて、3Dメガネの偏光板の回転及びディスプレイの左目用映像と右目用映像の入れ替えを行い、3D映像が正常に見えた組み合わせを下表に示します。

3Dメガネ(上からディスプレイ付属品、RealD用、IMAXデジタル用、IMAXレーザー用)
3DGlasses.jpg

  3Dメガネ偏光板回転 ディスプレイ左右映像入れ替え
ディスプレイ付属品 0度  OFF
RealD用 90度 OFF
IMAXデジタル用
IMAXレーザー用 0度 ON

※IMAXデジタル用は直線偏光方式の為、使用不可


 以上の結果から、IMAXレーザーとRealDでは直線偏光の吸収軸が90度異なり、円偏光の回転方向が逆であるといえます。
 原理上は、RealDやMasterImageの3Dメガネの偏光板を90度回転させて、左目と右目を入れ替えれば、IMAXレーザー3Dでも使用できるはずです。逆に、IMAXレーザーの3Dメガネの偏光板を90度回転させて左目と右目を入れ替えれば、RealDやMasterImage、Sony Digital Cinema 3D方式などのIMAXレーザー以外の円偏光方式の3D上映でも使用できると思われます。

RealDのメガネをIMAXレーザー3Dで使用する際のイメージ
IMX-L_RealD.jpg

 偏光板を付け替えてまで他方式の3Dメガネを使うメリットは全く無いですが、次回の3D劇場作品「アクアマン」公開の際に改めて検証したいと思います。


追記:
 上図のように向きを変えることで、IMAXレーザー3DでもRealD方式の3Dメガネが使用できることを確認しました。




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