解説:ScreenXの上映素材 [映画]
3面マルチプロジェクション上映システムScreenXの上映素材について簡単に解説します。
ScreenXは正面と左側面と右側面の3つの映像を同期させて上映しています。
正面スクリーンと側面スクリーンの幅の比は正面1:側面(片側)1.5~2.0が推奨されています。
正面映像
左側面映像
右側面映像
3面映像(横一列に展開)
・正面映像
正面スクリーンの上映素材はDCPで、基本的には通常版のDCPと共通です。
国内のScreenX/4DX Screen対応シアターの正面スクリーンは大半がSCOPEサイズで、FLATサイズの劇場は記事投稿時点ではシネマサンシャイン下関とシネマサンシャインららぽーと沼津の2館のみです。
「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ」のようにFLATサイズしかない作品をSCOPEスクリーンで上映する場合は、正面スクリーンと左右側面スクリーンの間の連結部分にスペースが生じます。
・側面映像
左右側面スクリーンの上映素材は通常の動画ファイルで、左側面用と右側面用のファイルは別になっています。
垂直解像度2K SCOPE相当のProRes映像です。
フレームレートは23.976fpsで、正面映像のDCP(24fps)と一致していません。
以下は、正面映像がSCOPEサイズの場合の側面映像の動画ファイル仕様の一例です。
ScreenX片側側面映像(SCOPE用)
ScreenX片側側面映像(SCOPE用)
ファイル形式 | MOV |
コーデック | Apple ProRes 4444 |
解像度 | 3072×858(3.58:1) |
フレームレート | 24000/1001 (23.976) fps |
色空間 | Rec. 709 |
垂直解像度2K SCOPE相当のProRes映像です。
フレームレートは23.976fpsで、正面映像のDCP(24fps)と一致していません。
「ジェミニマン」や「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」の側面映像はSCOPE用とFLAT用の2バージョン製作されています。